JIJICO

河野 晃さん

弁護士

高額チケット転売、どうすれば防げる?それとも、需要と供給の関係から考えると妥当な行為?

2018年1月8日

解決!アスクミー JIJICO

転売行為のどこが問題?3つの視点で考える

アイドル・アーティストのライブチケットなどについて、転売目的での購入が問題になっています。またチケットに限らず、最新ゲーム機なども転売対象となっているようです。

一方で、価値あるものが高く売れるということに着目すれば、それは市場経済における自然な行動ともいえます。

チケットの転売のどこが問題か考えると、

①転売目的の購入が殺到することにより、本来売り手が勝手欲しい人たち(アイドルのファンなど)へ行き届かなくなるおそれがある
②転売対策を講じることにより人件費(入場時の本人確認等)、チケット発行費(電子チケット等の発行)などが発生し、結局チケット代を従来よりも高く設定せざるを得なくなる
③公共の場でのダフ屋行為は都道府県迷惑防止条例で禁止されているのに、インターネットなどを利用すれば罪にならないのはおかしい

といったところでしょうか。ライブを行う人目線で見れば、純粋に楽しんでもらえる人にチケットを買ってもらいたいという希望はあるでしょうから、心情的にも①の理由については特に共感は得られそうです。

転売は商売の基本ともいえるが「チケット」だからこそ問題になる?

一方で、転売という行為自体はありとあらゆる場面で用いられています。問屋商売にしても、不動産業にしても、転売を商売の基本としているが、これが問題視されることはあり得ません。なぜ、チケットについてのみ規制されなければいけないのか、という疑問が生ます。

そこにはやはり、チケット特有の問題があるのでしょう。その特有の問題こそが、上記①のような理由ではないかと思います。

チケットの転売を取り締まるべきか否か、という問いについては、答えは分かれるところであると思います。それだけ難しい問題だと思います。

しかし、個人的にはこのままチケットの高額転売を野放しにしておくことには違和感があります。「本当に行きたい人に適正な価格でチケットを売りたい」というチケット販売側の思いを無視することは良くないのではないかという、素人じみた意見がその違和感の根底にあります。

2020年には東京オリンピックがあります。今のままでは、このチケットも転売目的の買い占めにより高騰することは目に見えています。

これを懸念してか、政府与党内では、コンサートチケット等の高額転売を禁止する法案を作成する動きもあるそうです。こういった動きから、実際に法律で規制されることになるのか、なるとしてどの程度の規制となるのか、規制の効果はあるのかなどについて、注目していきたいと思います。

専門家に相談してみよう!

河野 晃さん
弁護士

この専門家について

執筆記事一覧

最新記事や今おすすめ記事をお届けします。
解決!アスクミー JIJICOメルマガ

>今すぐ登録する!

「ビジネス」のその他の記事

2018年1月22日 山崎 雅夫さん
仲人
解決!アスクミー JIJICO
「親の代理婚活」を考える!増加の理由や落とし穴は?
結婚相手との出会いとは、どんな出会いの形でも良いのです。たとえ親が見つけた相手でも。結婚相手との出会いはすべてが奇跡なのです。
2018年1月21日 白木 麗弥さん
弁護士
解決!アスクミー JIJICO
選択的夫婦別姓の行方はどうなる?「姓」とは結局何かという話
現在の制度では、結婚するとき、離婚するときにどちらの姓を名乗るべきか悩む場面がゼロではありません。海外では選択的夫婦別姓が主流になりつつあるなか、日本ではどうなってゆくのでしょうか。
2018年1月20日 加藤 豊さん
不動産コンサルタント
解決!アスクミー JIJICO
長期間住んでいる部屋、家賃の値引き交渉をしたいがどうすればよい?
同じ賃貸住宅に長く住む人にとって、今は家賃の減額交渉がしやすい環境にあります。交渉ノウハウや考え方を知って、快適な暮らしを手に入れましょう。
2018年1月19日 泉田 裕史さん
税理士
解決!アスクミー JIJICO
ふるさと納税、今後も争奪戦は続くのか?2018年の動向を考察!
すっかり定着した感がある「ふるさと納税」ですが、2017年4月に総務省から高額返礼品の自粛が要請されました。2018年はどうなるのでしょうか?

テーマ